【蔵王】台風並みの暴風に苦戦した蔵王・熊野岳、奇跡の御釜!

自宅から最も近い日本百名山なのに、これまで一度も登頂したことのなかった蔵王・熊野岳
蔵王といえば御釜が有名ですが、過去にドライブで見に行ったきり、長らくその景色を見ていませんでした。

今回は、久しぶりの御釜を見に行くついでに熊野岳にも登頂してしまおう!ということで、蔵王に行ってきました。
濃いガスと台風並みの暴風に苦戦した蔵王登山、山行の様子をお伝えします!

蔵王・熊野岳とは

蔵王山”は山形県に6座ある日本百名山のひとつ。
日本百名山の一覧をみると、“蔵王山”という表記になっていますが、正確には“蔵王山”という山はありません。

蔵王というのは、山形県と宮城県にまたがる連峰の総称で、その蔵王連峰の最高峰が熊野岳(1841m)です。
熊野岳は蔵王連峰の中央部に位置し、火山の火口湖である御釜は蔵王のシンボル的存在となっています。

可憐なコマクサが咲く山としても有名で、熊野岳山頂には熊野神社が祀られています。

夏は涼を求めて御釜へ、冬は絶景を見に樹氷へ。
そして、山麓にある蔵王温泉へと、蔵王の魅力は尽きることがありません。

出典:やまがた山

標高 1841m
日程 日帰り
登山適期 6月~10月
グレーディング 体力度:2/技術的難易度:B
チェックポイント 観松平/いろは沼/地蔵尊/ワサ小屋跡/姥神様/斎藤茂吉の歌碑/熊野神社

蔵王・熊野岳の登山コース

蔵王・熊野岳の登山コース

①地蔵山~熊野岳~刈田岳 片道:1時間30分~2時間

上記は、中央蔵王の稜線上を歩く一般的な登山コースです。
蔵王ロープウェイを利用すれば地蔵山山頂まで直行でき、蔵王エコーラインから有料道路やリフトで刈田岳山頂に直行することも可能。
そのほか、観松平やいろは沼などを周る登山コースもあります。

蔵王ロープウェイ~観松平分岐

蔵王・熊野岳への登山口は、蔵王ロープウェイの蔵王山麓駅。
ロープウェイに乗って、樹氷高原駅へと向かいます。

蔵王山麓駅から樹氷高原駅までの往復で、料金は1,500円です。

樹氷高原駅で降り、ユートピア夏山リフト(観松平・いろは沼方面)へと向かいます。

ユートピア夏山リフトには乗車せず、ユートピアゲレンデを登っていきます。
思えば、今回の登山中、ゲレンデを登っているときが一番キツかったです・・・

ロープウェイに乗っているときは青空が見えていたのに、いつの間にかガスが濃くなってきて、なんだか雲行きが怪しくなってきました。
あのガスに向かって歩いていくのは・・・ちょっとテンションが下がりますね。

ゲレンデを登りきり、ここからが本格的な登山道。

登山道と言っても、そこはさすが日本百名山の蔵王、しっかり整備されているのでとても歩きやすいです。

 

少し行くと、斎藤茂吉の歌碑が現れました。
『陸奥の蔵王山並にゐる雲の ひねもす動き春たつらしも』

先へ先へと伸びる木道の先に見えるのは、立派な松の木。

“羽衣の松”と名付けられているようです。

今ではその姿が想像できなくなってしまった、“追分の松”の切り株。

どうしてこんな姿になってしまったのか、不思議すぎる“腰掛の松”。

この辺りには変わった形の松が多いので面白いです。
観松平と呼ばれているエリアですね。
“追分の松”と“腰掛の松”の間が観松平への分岐になっているようです。

時間の都合上、観松平を周るコースをとることはできませんでしたが、今度訪れるときには、ぜひグルッと一周見てみたいです。

山形神室岳で見つけたような紅葉を蔵王でも発見!
紅葉はこんな時期からすでに始まっているんですね。

いろは沼~ワサ小屋跡

辺りがパッと開けて、湿原地帯のいろは沼に到着です。

ワタスゲやキンコウカが咲き乱れ、とても素敵な湿原です。

いろは沼を過ぎれば、ワサ小屋跡まで2.5km。

さあ、どんどん歩いて行きますよ~!

言われてみなければ分からないほど、ひっそりとたたずむ小さな祠(御田之神)。

愛用の登山ガイドブック『山形県の山』によると、「“御田之神”を過ぎると視界が開けて、熊野岳北面が目の前に迫ってくる」らしいのですが・・・
濃いガスが立ち込めていて、景色が全く分かりません!

ですが、足元に目を落とすと、可愛らしい花々が健気に咲いていて元気をもらえました。

ガスは一向に晴れる気配がありません。
それどころか、ますます濃くなっていく一方です・・・

一部、崩れ落ちている地蔵山の南面をトラバースしながら、慎重に進んで行きます。

やがて稜線上に出て、ワサ小屋跡に到着です。

ワサ小屋跡~蔵王・熊野岳山頂

ワサ小屋跡・・・この“ワサ”というのは一体どういう意味があるんだろう?と、前々から疑問に思っていたので調べてみました。

ここには昔、山小屋があって、おワサさんというおばあさんが番をしていたんだそうです。
“おワサさんの山小屋=ワサ小屋”というわけですね!

このワサ小屋跡でひときわ目を引くのが、こちらの姥神様

姥神様が祀られている山はほかにもありますが、これは女人禁制だった頃の名残りだとか。
立ち膝につり上がった目、大きく裂けた口が印象的なその姿は、入山する者を厳しく監視しているようにも見えます。

ワサ小屋跡から北に向かえば地蔵山、南に向かえば熊野岳です。

上の写真2枚は、下山時に撮影したものなのでだいぶガスが晴れていますが、登山時はこんな状態でした。

迷わず、近道のほうに進みます。
こういうとき、白いペンキで岩に書かれた目印を目にすると、本当に安心しますよね。

目印に導かれるようにして登りきれば、熊野岳山頂。
あと一息です!

蔵王・熊野岳の山頂には鳥居があり、その奥には熊野神社が立っています。

山頂には斎藤茂吉の歌碑もあるそうなのですが、残念ながら見つけられませんでした。
それはまだ許せるとして、熊野岳の山頂標識も見つけることができなかったんです・・・

というのも、原因はやっぱり濃いガスによる視界不良。
それに加えて、あり得ないほどの風でその場に立っていられなかったからです。

このときの風の状態はというと、まるで台風の真っ只中にいるような、強烈な暴風!
両足をしっかりと踏ん張っていないと、全身もっていかれそうなくらいの強風が吹き荒れていたんです。

とてもじゃないですが、この状態の中で休憩などできません。
そこで、熊野神社の前にある避難小屋で休ませてもらうことにしました。

生まれて初めて入る山の避難小屋は、想像していたよりも快適な印象。
バックパックを降ろし、ベンチに腰かけて栄養補給です。

気圧でパンパンに膨らんだ、カロリーメイトの袋。
中身も増量してたらいいのに。

あとは御釜を見るだけですが、この濃いガスの中ではせっかく行ってもおそらく何も見えないだろうと、やむを得ずこのまま下山することに。
避難小屋で少しの間休憩をとり、外に出てみると・・・

あれ?
ガスが晴れてきた!?

さっきまでは真っ白で何も見えなかったのに、近くの山の姿が見えています!
これなら御釜も・・・??
ということで、イチかバチか御釜まで足を運んでみることにしました。

そんなこんなで、奇跡的に見ることができた御釜の姿がこちら。

多少ガスがかかっていても、御釜はやっぱり絶景でした!
自然ってすごいな~!

 

下山時、トレッキングポールの先っぽが岩と岩の隙間に挟まって取れるというハプニングがありました。
ちゃんと突く場所を見ておかないとダメですね。

序盤からキツい思いをしたユートピアゲレンデに無事帰ってきました。

ガスと風に苦戦した蔵王・熊野岳登山でしたが、御釜が見られたことで万々歳!
早くもリベンジ熱に燃えているわたしです。

山行記録まとめ

活動時期
2018/7/22(日) 8:27~14:08

軌跡・時間・距離

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